カウントの健康法
短い梅雨が終わって、猛暑続きですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。海外でのリクルートの話を一段落させて、筆者がカウント法(数を数えながら行動をおこなうことで、先の見通しをわかりやすくする方法)を取り入れて、実践している健康法など少し紹介しようと思います。
-習慣化するためのカウント
年を経て新陳代謝が衰え、筆者も生活習慣病で服薬治療を実践中です。引退した指導医には、運動するようにと言われましたが、なかなか実践できずにいました。始めても長続きしないことが多かったです。何とかできないかと始めたのが、日常動作の中に組み入れ習慣化し、カウントすることです。
-腹筋を鍛えるカウント
健康も大事ですが、美容も考慮して、まずは腹筋を鍛えようと思います。最初は録画を見ながら腹筋運動を始めました。が、疲れているとまず少し横になってしまい、気づくと寝ていることが多くなり、そのうち腹筋運動はしなくなりました。そこで、今度は、SIXPADを購入しました。夕食後にやるのは、腹筋運動の轍を踏むことになるので、朝やろうと考えました。
ただ朝は忙しいので、朝起きて着替えるときに、必ずSIXPADを装着して腹筋を刺激するようにします。装着したまま、朝食代わりのスムージーを作り、PCを立ち上げ、メール処理などをします。気づくと、振動がなくなっているのではがして、洗顔に向かいます。
-頭皮を鍛えるカウント
筆者は生まれた時から髪がふさふさしていました。10歳ぐらいまでは、おかっぱ頭でつや髪の証である天使の輪がくっきり出ていました。それが、11歳ぐらいから急にちぢれ髪(いわゆる天パー)になりました。髪の量が多いのに、ちぢれるので、少し長くすると、暴発するように広がって手に負えません。それで、髪型は基本ショートカットにしていました。途中何度か髪を伸ばしましたが、暴発しないようにポニーテールにしていたところ、「あまりきつく縛るとおでこが禿げ上がる」と脅され、40歳過ぎからは伸ばすことをあきらめていました。ショートカットで逆毛をたてたりせずに、そのままパーマをかけたような感じになるので、朝は櫛とくだけでした。
それが2016年熊本地震のあった夏、30年ぐらい髪をカットしてもらっている美容師さんに、「土井さん、ここに10円禿がありますよ」と指摘されました。次女が熊本に住んでおり、それを心配していたストレスが出たようです。美容師さんのお勧めは、医者にかかることではなく、禿治療のクリームを使ってのマッサージでした。
その時は流石に必死になり、毎朝マッサージをしました。パーマ屋には2か月に1度行くのですが、なかなか効果は出ず、禿はこぶしサイズまで広がりました。が、美容師さんがいつもより長めに禿を隠すようにカットしてくれるのでほとんど誰も気づきませんでした。12月ごろ、実家に行ったときに母が「後ろは髪を切りすぎたの?どうしたの?」と気づいたぐらいです。
マッサージの甲斐なのか、地震から時間がたち、娘の環境も改善したせいか、徐々にまた髪が生え始めました。治り始めたとは言え、この機会に髪をケアしようと考えました。そこで養毛剤を買って、洗顔後、20回膝屈伸をしつつ、髪のマッサージをしています。マッサージを勧めても実践せずに現在の結果に至っている夫は「毛根が残っている人は良いよ」というのですが、「私は治すための努力はしたわよ」と心の中で呟いています。おまけに、この屈伸のおかげで昨年の左膝蓋骨骨折も1か月経ずに治ったのではないかと思います。
-歯茎と腹筋を鍛えるカウント
幼少時に虫歯の多かった筆者は、歯医者にずいぶん通っています。が、なかなか3分間の歯磨きができません。そこで腹筋マシンを購入しました。腹筋しつつ、左手に持つTVのリモコンで来週放送の番組を録画予約をしつつ、右手で歯磨きをしています。これで100回ぐらい後ろに倒れます。
●ウオーキングのカウント
2020年コロナ禍が始まり、Web会議で座ったままが続き、肩こりなどひどくなりました。そこでウオーキングアプリをダウンロードし、マイレージポイントを獲得できるようにしました。洗顔や洗濯後、Web会議までの朝8時台に、約30分(2㎞強)歩くようにしています。雨の日は傘を差し、最近は農作業用のフェースマスク付きで日差しをよけて歩きます。
マイレージがたまるウオーキングアプリは、GPSを使ってカウントするため、屋内で歩いた分は無視されます。また、私のスマホでは目標に達しているのに、ウオーキングアプリでは、何故か約20%減のカウントになります。正確さを大事とする技術屋としては気に入りませんが、健康に寄与すると我慢しています。
また、最近は、95歳で亡くなった父が風呂上りにストレッチしていたのを思い出して、浴槽でちょっとだけストレッチもしています。
私のカウント健康法をいくつかご紹介しましたが、皆様も自分にあった健康法を長続きさせるために、是非カウント法をお試しください。
(2024年7月)
筆者紹介
土井 美和子氏
国立研究開発法人情報通信研究機構 監事(非常勤)
東北大学 理事(非常勤)
奈良先端科学技術大学院大学 理事(非常勤)
株式会社三越伊勢丹ホールディングス 取締役(社外)
株式会社SUBARU 取締役(社外)
日本特殊陶業株式会社 取締役(社外)
1979年東京大学工学系修士修了。同年東京芝浦電気株式会社(現㈱東芝)総合研究所(現研究開発センター)入社。博士(工学)(東京大学)。以来、東芝にて35年以上にわたり、「ヒューマンインタフェース」を専門分野とし、日本語ワープロ、機械翻訳、電子出版、CG、VR、ジェスチャインタフェース、道案内サービス、ウェアラブルコンピュータ、ネットワークロボットの研究開発に従事。