8月29日、50歳以上の中高年齢者の就労を支援する「シニア・ハローワーク戸畑」が北九州市戸畑区に開所しました。
ハローワーク八幡戸畑分庁舎内に専用ブースを設置し、専門のスタッフ4人を配置し、就労相談や求人開拓に当たる他、履歴書の書き方、面接の受け方など求職活動のガイダンスも行います。北九州市が提案した「シニア・ハローワークの設置構想」が、第2次安倍政権が進める国家戦略特区(注)の認定を受けたもので、中高年就職を重点的に支援するハローワークは全国初めてです。
「シニア・ハローワーク」の設置主体は国ですが、北九州市は、同じフロアにある市の高年齢者就業支援センター(再就職のためのカウンセリングを行うキャリアカウンセリングコーナーや高齢者の人材派遣相談窓口があります。)やU・Iターン応援オフィスと連携する他、シニア・ハローワーク戸畑の求人情報を市の東京事務所でも閲覧できるようにし、首都圏から移住者を呼び込み市の人口減を食い止めるとしています。北九州市の高齢化率(65歳以上比率)は、2016年1月時点で28.6%と、全国の政令指定都市20の中で最も高く、中高年世代の求人と求職を効率的に結び付けられるかどうか注目されます。厚生労働省は、ここで成果が挙がれば、全国展開もあり得るとしています。
(注)「国家戦略特区」とは、第2次安倍政権が進める新しい経済特別区域構想のことで、地域を限定した大胆な規制緩和や税制面の優遇で民間投資を引き出し、「世界で一番ビジネスがしやすい環境の創出」を狙うとしています。