Q.
転職の経験がなく、今まで職務経歴書といったものを書いたことがありません。
職務経歴書の書き方のポイントを教えてください。
A.
書類審査の場合、職務経歴書で合否が決まるといっても過言ではありません。企業が知りたいのは、欲しい能力やスキル、経験を持った人かどうかという点です。
要は、書類を通じて「この人に会いたい」と思わせなければなりません。単純に職歴を列記しただけでは、採用する側は判断する材料として不足していますので、結果的に良い悪いではなく、判断不能で落とされることになります。
職務経歴書の書き方のポイントを紹介します。
(1)実績などを具体的に書くこと
例えば、「営業課長として部署を統括、部下の育成」だけですと、情報としてはかなり不足しており、判断材料にもなりません。まず部署の人数や営業方法(対象、ルート営業、新規開拓等)の説明、部下の育成方法や評価方法、部下の成長や成果、部署内の課題とその解決、具体的な実績と社内での相対評価、あるいは部署を横断してのプロジェクトを遂行した経験があれば、立ち上げまでのプロセスやその成果、その他工夫した点など具体的な記述があれば、「会いたい」と思わせる第一歩になります。
(2)数値化すること
例えば、「多くの新規顧客を獲得」、「部署目標を達成」だけですと、レベルが伝わりません。採用担当者からすると、どの程度のものなのか判断がつかないわけです。そこで、「半年で100件の新規顧客を獲得」「3年連続で部署の達成目標の120%を達成」、さらに「部署の一人当たりの生産性を2年で150%アップ」「利益率を前年比140%アップの実績」等具体的な数値があって初めて興味を持たれることになります。
(3)読み手に分かりやすく
ここまで詳しく表記するとかなりのボリュームになるはずです。文字量が多いことで、読む気が無くなってしまうケースもありますので注意が必要です。書き方としては、これまでの職歴を時系列で書いてみる。職歴ごとに、「職務内容」「具体的な内容」「成果」「習得、蓄積したスキル、知識」「PRポイント」等、段落をつけて、箇条書きにすると読み手に分かりやすくなります。
(4)さらに効果を出すために(自己PR書、自己紹介書)
職務経歴書だけでは伝えきれない熱意や抱負等は、別途自己PR書という形で提出すると効果的です。特に決まったフォーマットはありませんが、職務経歴書とはまた違った視点で、自己の人となりや他者からの評価を、客観的なエピソードで表現したり、また入社後の抱負(やってみたいこと等)、さらに志望の動機等を書いてみてください。