2018(平成30)年9月16日、総務省は、統計からみた我が国の65歳以上の高齢者のすがたについて取りまとめ、発表しました。
(参考:統計トピックスNo.113 統計からみた我が国の高齢者)
このトピックスは、以下の5つのパートに分かれています。
- 高齢者の人口
- 高齢者の人口移動
- 高齢者の就業
- 高齢者の家計
- 国際比較でみる高齢者
このうち「1.高齢者の人口」では、総人口が27万人減少する一方、高齢者は44万人増加しており、総人口に占める高齢者人口の割合は28.1%と、過去最高を記録したとしています。また、この割合は今後も上昇すると見込まれています。
このような高齢化が進む中で「3.高齢者の就業」は、以下のような内容になっています。
- 高齢者の就業者数は「団塊の世代」の高齢化などを背景に14年連続で増加し、過去最多の807万人を記録している。
- 就業者総数に占める高齢者の割合は、過去最高の12.4%となっている。
- 業種別に見ると、高齢就業者数は「卸売業,小売業」が125万人で最も多く、就業者数に占める高齢者の割合は「農業,林業」が49.3%で最も高い。
- 高齢雇用者は4人に3人は非正規の職員・従業員であり、10年間で2倍以上に増加している。正規雇用者も増加傾向にある。
- 非正規の職員・従業員となった理由は「自分の都合のよい時間に働きたいから」が30%以上で最も多い。
- 介護をしている高齢者は197万人で、そのうち有業者は4人に1人。いずれも5年前より増加している。
- 高齢者の有業率(65歳以上人口に占めるふだん働いている人の割合)は、長野県及び山梨県が最も高く、甲信・北陸で高い傾向にある。
高齢者人口と、総人口に占める高齢者の割合が増加する中、高齢者の就業者数も同様に増加し、事情に合わせた就業形態が増加しています。
高齢者の就業が受け入れられやすい状況になっているといえそうです。