生活保護、高齢世帯が50%を超しました

生活保護を受給する世帯のうち、65歳以上の高齢者を中心とする世帯が初めて受給世帯の半数を超え、50.8%になりました。

生活保護を受給する世帯の受給状況を把握し、生活保護制度の企画運営に必要な基礎資料を得ることを目的とし、厚生労働省は毎月、「生活保護の被保護者調査」を行っています。6月1日発表の2016年3月分調査結果では、①受給者数は、前月より2,847人増加したが、対前年同月では、昨年9月以降減少を続けていること(1月は0.5%減少)、②受給世帯数は、前月より2,447世帯増加し、前年同月でも12,934世帯増加していること(対前年同月の伸び率は0.8%で、伸び率は鈍化傾向にある)、③世帯類型別にみると、対前月、対前年同月ともに、高齢者世帯(特に単身世帯)の数が増加し、高齢者世帯を除く世帯の数が減少した結果、高齢者世帯は50.8%と初めて生活保護受給世帯の半数を超えたこと、などがわかりました。

「高齢者世帯」は、男女とも65歳以上の者のみで構成されている世帯か、これらに18歳未満の者が加わった世帯をいいます。厚生労働省担当者は、「就労が難しいか、就労しても十分な収入を得られない高齢者が多い。」としています。就業が難しいか就労しても低収入しか得られない、低所得・低年金の高齢者に対する所得保障制度、さらには、高齢者になる前の年代に対する非正規労働者・ニート対策の構築がますます重要になっていると言えましょう。

詳しくは、厚生労働省のサイトをご参照ください。