厚生労働省は、平成29年の労働災害発生状況を5月30日に発表しました。
(参考:平成29年の労働災害発生状況を公表)
死亡災害は3年ぶりに増加に転じ、978人となりました。死傷災害(死亡または休業4日以上の災害)は、120,460人となり、平成19年以来、10年ぶりに12万人を超えました。
災害件数が前年を上回った業種として「建設業」「陸上貨物運送事業」「第三次産業」が取り上げられ、災害の内訳について言及されています。
発表の添付資料では、労働災害減少のため、国や事業者、労働者等が重点的に取り組む事項を定めた中期計画「労働災害防止計画」について、これまでに実施された「第12次労働災害防止計画」の目標と実績、2018年4月1日~2023年3月31日を対象期間とする第13次労働災害防止計画(概要)といった内容についてまとめられています。
また、添付資料『【参考1】平成29年労働災害発生状況の分析等』 では、業種別の災害発生状況のポイントや、その背景となる業界の動向分析に加え、災害の具体的な事例などが挙げられています。
さらに、業種ごとに「事故の型別」「発生月別」「被災者年齢別」の死傷災害発生件数をまとめた表も掲載されています。
平成29年の労働災害被災者数について、全年齢に占める60歳以上の割合は、30,027人/120,460人=約25%です。
一方、総務省統計局による『年齢階級(5歳階級)別就業者数及び就業率』によると、平成29年の就業者数について、全年齢に占める60歳以上の割合は、1,328万人/6,530万人=約20%です。
高齢者は、労働災害被災率が高い傾向があります。
労働災害防止計画を確認し、安全な労働環境を実現しましょう。