労政審見直しへ有識者会議 厚労省、様々な立場の労働者の声反映

労働政策に関する厚労相の諮問機関「労働政策審議会(労政審)」のあり方などについて考える有識者会議の第1回会議が、7月26日に開催されました。安倍政権が進める「誰もが活躍できる社会」を構築するためには、非正規労働者など様々な分野や立場の声を政策決定に反映しやすくすることが重要とし、来年4月の労働政策審議会委員改選の時期までに改革案をまとめる予定です。

この有識者会議は「働き方に関する政策決定プロセス有識者会議」で、元厚労事務次官の村木厚子氏や、日立製作所会長の中西宏明氏、連合総合生活開発研究所理事長(前連合会長)の古賀伸明氏ら13人が参加し、座長は、小峰隆夫法政大学大学院教授が選出されました。

労政審は、国際労働機関(ILO)条約に基づき、公益、労働者、使用者の3者を代表する有識者各10人で構成され(いわゆる「三者構成」)、労働政策の法改正などは労政審を経ないと実施できません。今回の有識者会議は、労働政策の政策決定プロセスの見直しが必要、との塩崎恭久厚生労働大臣のイニシアティブにより開催されることになり、(1)労働政策に関する企画・立案などのあり方、(2)労政審の機能、構成(委員、部会・分科会など)、運営、事後評価などのあり方、(3)労働政策に関する国民の意見聴取などのあり方、について検討されます。

この検討会議では、労政審の三者構成を維持すべきかどうか、三者構成を維持する場合に労働者代表選出の仕方をどうするかなど、が大きな論点となると予測されています。